蔵王ウッディファーム&ワイナリー
カベルネ・フラン[2019]

商品コード:4946317201999

価格:税込3,850(税抜 3,500円)

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750ml

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ソフ深
コク・渋みなどが軽すぎず強すぎず、程よい味わいが楽しめます。



『二つの顔を持つファーム&ワイナリー』
 
ドメーヌスタイルのワイナリーでは、原料となるブドウはワイナリーが始まった時から、全量『山形県上山市』内の自社畑で生産しています。高品質な果物栽培に取り組む果樹園(ファーム)では、山形の伝統的な栽培技術と独自の棚仕立て栽培で一つひと一つの果実を大切に育てる栽培を行っています。そんな2つの顔をもつのがウッディファーム&ワイナリーです。
 
【ワイナリー名が表現された木の温もり】

2013年9月、当時、山形県では20年ぶりとなるワイナリーが誕生しました。『ウッディ(Woody)』という名前の通り、ワイナリーは木のぬくもりがあふれる空間になっています。『ワイナリー』の最大の特徴は、なんといっても自社栽培100%のワイン。代々、木村代表の実父(先代)が、ブドウやさくらんぼの生産を開始したのが1952年。古くからブドウ生産の好適地として着目されてきた上山市において、大手国内ワイナリー向けのブドウ栽培を1974年から開始し、2013年念願のドメーヌ開業へと花開きます。ワイナリーとしては8年ですが、その裏には『ファーム』としてワイン用ブドウ栽培の実績40年を超えるノウハウがあります。
 
木の温もりが感じられる外観と屋根には太陽光発電のパネルが取り付けられている。
WOODY FARM & WINERY
Cabernet Franc[2019]

微⽣物の坩堝から⽣まれる ⼀期⼀会の⾵⼟の⾹り

誕生秘話
10/21の天高い快晴の日に、これまでで一番だろうカベルネ・フランを収穫しました。単独でリリースしたのは16VT以来です。当初、フランはメルロよりも作付けが少なく、補助品種として位置づけていました。しかし、16VTのフランのワインからは大きな魅力と可能性を感じ、新たに20a造成し今後はメルロからフランへの改植を進めます。天候と習熟したスタッフに恵まれた19VTは、赤ワインは殆ど市販酵母を使用しないで醸造しています。市販酵母では表しきれない魅力が在るとすれば、このワインから十分にそれを感じ取って頂けます。妖艶さやセクシーと表現される香りが、品種の素の香りと樽由来の香りの伴奏として漂います。あくまでメインを引き立てる香りとしてVTごとの微生物の坩堝から生み出される風味は、一期一会のブドウの特徴を余すとこなく表現できました。もう二度と同じ系統の味わいは出来ないでしょう。

ヴィンテージ情報
収穫されたカベルネ・フランは全く傷みがなく、一晩冷却後に亜硫酸を添加しながら除梗破砕を行い、そのまま低温浸漬をしつつ市販の酵母を添加せずに発酵が促されるのを待ちました。仕込みから8日目にして顕著な発酵を確認し、大きく安心したのもつかの間、発酵終盤に糖の食い切りが遅延し(16VTではこの時点で市販酵母を添加)、あわやスタックの危険がありました。 仕込み開始から22日目にプレスを行い、発酵後のマセレーションは殆どありません。貯蔵は1~3年の古樽で行い、フリー区分とプレス区分を分けて低温で管理しています。貯蔵中は常に不安定な印象は否めず、改めて市販酵母を使用しない醸造の難しさを痛感しました。品質が安定し始めたのは10月になってからで、漸くブレンドトライアルを行い始めました。カベルネ・フラン単独より酸の締まり、適度なタニックさの付与のためにカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドしています。様々な微生物が関与した今回の醸造では、普段得られないようなニュアンスもありつつ、やはりフランの可能性を信じずにはいられない。そんな実りあったVTとなりました。

Country(生産国)
日本
Region(地域)
山形県/上山市
Cepage(品種)
カベルネ・フラン 93%/カベルネ・ソーヴィニヨン 7%
Volume(容量)
750ml
生産本数
1,117本
 
実店舗と在庫を共有している為ご注文を頂いても商品をご用意出来ない場合がございます。
『ワイナリー訪問記』
~100%自社畑のドメーヌワイン
ウッディファーム&ワイナリー~


山形と言えば…さくらんぼ/こんにゃく/山形牛etc…美味しい食材なども目白押しですが、国内では山梨・長野・北海道に次いで、日本のワイン生産量4位を誇ります。あまりワインのイメージはないかもしれませんが、実は国内でもホットなワイン産地としても活気づいております。

近年、若手醸造家らが新規参入し、山形県内のワイナリーは14カ所。今後もさらに新たなワイナリーの立ち上げも計画されており、中小規模が多いながらもドメーヌ型のワイン造りを行っている。最近では、国内のコンクールなどでも好成績を収める銘柄が増え、国内でも注目の産地として話題を集めています。

かみのやま温泉駅から車で約15分。
道中はさすがは米所・果樹園天国というような綺麗な山々や田んぼが広がり、一時ワインを忘れ日本酒の誘惑に惑わされたかと思うと、ラ・フランスやサクランボの鮮やかさに目を奪られ若干、目的を忘れかけながらウッディファーム&ワイナリーへと向かいました。

 
 
ウッディファーム&ワイナリーの代表 木村 義廣 氏。
 
『農業主導のワイナリーは自然と共存している』

ワイナリーに到着すると、実家に帰ってきたような温かさがありました。木の温もりを感じる外観、自然が周りを囲み、自然の音楽があるかのように水の音や虫の声が綺麗な空気に乗って肌に染み渡ります。昨今、よく耳にする『サステイナブル』。それを体現したように太陽光発電のパネルが取り付けられ、管理や維持に必要な電力を抑え、できるだけ再生可能なエネルギーで、持続可能な農業を営むという考えが根本にあるというのも頷けます。
 
 
醸造責任者の金原氏。とても研究熱心でロジカルな考えと温かい雰囲気が印象的でした。
 
 
畑の説明をしてくれている金原氏と弊社バイヤー(左:加藤/右:横山)
 
『蓄積されたノウハウと先見の明』


当日、案内して頂いたのは醸造責任者の金原氏。とても研究熱心でロジカルに栽培から醸造まで親切丁寧にご説明して頂きました。なにより先見の明をお持ちの方だなっと感服いたしました。ウッディファーム&ワイナリーの未来が楽しみで仕方がありません。

そんな楽しみな品種をご紹介いただきました。まずは近々リリース予定のアルバリーニョ。
アルバリーニョと言えば、スペイン産を代表する白ワイン。ウッディファーム&ワイナリーでは、2017年から本格的にアルバリーニョを植え付けています。その規模は1.5haとなり、東北最大級。初収穫の2019年、収穫量は500kgを越え、その出来映えは金原氏の顔からもうかがい知ることが出来ました。先日、某百貨店で行われたイベントでも完売御礼のご好評だったと聞いております。今後のアルバリーニョの展望をこのように語っておりました。これから『アルバリーニョ』は日本で普及していくだろうと予想してます。普及が進むと、そんな中で多様化が進みヴィーニョ・ヴェルデのようなカジュアルなものから、リアス・バイシャスのような少し高級なラインまででてくることまでを考え、ウッディファーム&ワイナリーではその中でも個性が埋もれないアルバリーニョを造っていくと語っています。弊社、バイヤー達も絶賛の1本でした。

そんな金原氏が、今後の期待を込めている品種を語っているときは一段と熱量を感じました。その品種は『プティ・マンサン』。あまりピンと来ない方々もいるはずですが…(私も含め)と言うのも国内ではあまり(ほとんど)栽培されていない品種ですが…と思ってしまうのが、やはり私の狭い先入観。小粒でバラ房、皮は厚く、種の比率は高い。加えて糖度が高く、酸もあり、なおかつ、収穫の時期が遅い。とても栽培がしやすく耐性もあり、成熟できるブドウらしいです。そんな『プティ・マンサン』はワインジャーナリストで有名なジャンシス・ロビンソン女史も【今後期待する品種】に選んでいます。数年後には日本中で『プティ・マンサン』が栽培されるような未来も金原氏には見えているような口調でした。こちらのワインも楽しみですね。

 
 
一文字短梢仕立て栽培の畑。
 
 
未来を感じる品種『アルバリーニョ』。

実際にワイナリーを訪れて感じたこと…
ウッディファーム&ワイナリーはブドウ以外の収穫も忙しい時期に訪問させていただく形になりましたが…親切丁寧にご案内いただいた金原氏に感謝申し上げます。ブドウ栽培のノウハウがあるにも関わらず、止まない向上心には『人』として改心させていただきました。これまでの重ねた失敗も糧にして、先入観に囚われず研究を進めてより良いものを造る。至極当たり前のようでも、実践し継続していくことが如何に難しく困難なことは想像に難しくありません。しばらくは私、人に優しく生きられそうです。

個人的な印象ですが、ウッディファーム&ワイナリーのワインはいずれもピュアな味わいを感じます。フードライクで身体に染みるようなニュアンス。それが、ワイナリーを訪れたことで、ワインからのイメージとワイナリーがピッタリ合致したような今回の訪問となりました。
まだウッディファーム&ワイナリーを訪れたことがない方や、飲んだことが無い方々にはこの訪問記から山形県上山市のエッセンスを感じて頂ければと思います。

訪問者 ネット店担当 升田
カート
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